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スピッツ「とげまる」

「とげまる」。
最初この名前を聞いたとき、正直「えっ」と思った口です。
試聴した限り、もっとかっこいい名前があるんじゃないかなあ、と。
でもリリースまで時間を経て、愛着がわいてきて。
「なんだ、かわいらしくてマスコットみたいで、いいじゃない」って思えるようになりました。

とげとげしてるけど丸い。丸いけどとがってる。
そんなスピッツを表す言葉。
前にマサムネさんが「スピッツじゃなかったらトンガリってつけても良かった」
と言っていたのを思い出しました。
今ならきっと「とげまる」になるんだろうな。
ただとがってるだけじゃないもの、今のスピッツは。
(キャラクターにするとハリセンボンに近いようなものらしいです)

思えば3年前のさざなみCDがリリースされた頃は
個人的に体調がものすごーく悪くて、生きてるだけで辛かった。
そんな中でもスピッツが聴きたかった私は、音が神経に障るのにもかかわらず一生懸命聴いてた。
だから私にとってさざなみCDはちょっときついアルバムになってしまっていて。
でもあれから時間が経って少しずつ体調も良くなってきているタイミングでのとげまるは
心から歓迎できる、大切な大切なアルバムなのです。

それにしてもマサムネさんは何に「変わりたい」のだろう。
何度も登場する「変わる」の言葉。
そして昔なら使っていなかったであろう「愛」と言う言葉。
挙げれば切りが無いほどの言葉たちが「地に足つけて生きてゆきます」宣言をしている。
とっても現実的なのだ。
夢を見ようということに変わりはないのだけれど、
あくまで「現実を生きている僕」が見る現実の夢なのだ。
そこがあのスピッツ・バブルの頃までの歌詞と大きな違いだと思う。
そこにはもうふわっと死んでいこうなんてものは微塵もない。
強く「生きる」ことへの高らかな宣言だ。

サウンドも「バンド」という感じ。
一度聴いただけで歌えるくらいキャッチーでポップなメロディ。
でも切なくて泣かせてしまう。
そうそう、これがスピッツなんだよね。
「ビギナー」「新月」はまさに来た!って感じ。
「新月」は「ガーベラ」第2章かな、と勝手に思ったり。(でも歌詞はまるで違うんだけど)
ライブでトリップしそうな曲です。

どの曲もシングルに出来るような全力投球なアルバムだなと、ほんとに思います。
でも重くないのよね、そこが凄いところなんだけど。
これから聴き込むにつれどんどん良くなっていきそうだし、
まさに「スルメ盤」であろうと確信しております。
スピッツ「とげまる」、これからじっくり楽しんで聴くぞー!!

by メリー
by aneri_spider | 2010-10-29 04:55 | 音楽

音楽、映画、本、なんでもかんでも好き。2018年女児出産。いろいろ書いています。


by merry_me
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